看護学部 看護師 静岡県中部
藤枝市立総合病院 看護部
がん看護担当係
がん看護専門看護師
水島史乃 様
聖隷クリストファー大学大学院 博士後期課程
看護学研究科 がん看護学領域 在学中
私は業務を行う中で、患者さん、ご家族、医療者との関係において、相手を尊重すること、平等について配慮すること、そして擁護する(アドボカシー)ことを大事にしています。
がん看護専門看護師(CNS)の資格を取得した2012年からがん看護の業務に従事するようになりました。2001年にWOC看護認定看護師(現在の皮膚・排泄ケア認定看護師)の資格を取得して、褥瘡や創傷のケア、ストーマケア(人工肛門、人工膀胱、胃瘻などのケア)、失禁ケアに関わっていたため、WOC領域ケアとがん看護領域ケアを半分ずつの比重としたバランスで業務を行いました。
この仕事はWOC領域ケアに従事するうちにがん看護を学びたくなり進学した私にとって有難いミッションでした。
2014年から、緩和ケア専従看護師の業務に従事するようになりました。この時、18年ほど携わりライフワークのようなストーマ外来を離れることに対して、喪失感がありました。しかし、がん診療連携拠点病院に勤務するがゆえの新しいミッションと捉え、周囲の支えを得ながら、この業務に従事して4年目になります。
やりたいことを貫くことは組織に属する以上は困難ではありますが、緩和ケア業務もやりがいはありました。緩和ケア業務に支障のない範囲で、皮膚・排泄ケアに携われるよう調整させていただいていますし、加えて、がん看護に興味関心を持ち勉強をしたい欲張りな私にとっては、自施設が地域がん診療連携拠点病院であったことは恵まれていました。
今の業務において、患者さんやご家族の、身体・心理・社会的な辛さに向き合う中で、看護師として、またある時は看護師という枠を超えたひとりの人としてどうかかわるかについて、日々悩みます。患者さんとご家族の数だけ対処方法があると思っています。そしてこれらの対処は、私一人ではできず、がん看護分野の認定看護師、がん相談担当看護師に加えて、緩和ケアチームというコメディカルチームの力で行われているのを実感します。
当院の緩和ケアチームの人材は、他施設同様に多彩であり、チーム活動を重ねていると、それぞれに各領域のプロの風格を感じます。また他の医療チームにおいても、自由に意見を言い、タイムリーに情報共有できる雰囲気が今の職場にはあると思っています。それはチーム内の人材のみならず、横断的な活動を支持してくれる現場の体制のおかげでもあります。多くの人に支えられている実感を大切に日々の業務に従事したいと思います。
がん看護専門看護師(CNS)の資格を取得した2012年からがん看護の業務に従事するようになりました。2001年にWOC看護認定看護師(現在の皮膚・排泄ケア認定看護師)の資格を取得して、褥瘡や創傷のケア、ストーマケア(人工肛門、人工膀胱、胃瘻などのケア)、失禁ケアに関わっていたため、WOC領域ケアとがん看護領域ケアを半分ずつの比重としたバランスで業務を行いました。
この仕事はWOC領域ケアに従事するうちにがん看護を学びたくなり進学した私にとって有難いミッションでした。
2014年から、緩和ケア専従看護師の業務に従事するようになりました。この時、18年ほど携わりライフワークのようなストーマ外来を離れることに対して、喪失感がありました。しかし、がん診療連携拠点病院に勤務するがゆえの新しいミッションと捉え、周囲の支えを得ながら、この業務に従事して4年目になります。
やりたいことを貫くことは組織に属する以上は困難ではありますが、緩和ケア業務もやりがいはありました。緩和ケア業務に支障のない範囲で、皮膚・排泄ケアに携われるよう調整させていただいていますし、加えて、がん看護に興味関心を持ち勉強をしたい欲張りな私にとっては、自施設が地域がん診療連携拠点病院であったことは恵まれていました。
今の業務において、患者さんやご家族の、身体・心理・社会的な辛さに向き合う中で、看護師として、またある時は看護師という枠を超えたひとりの人としてどうかかわるかについて、日々悩みます。患者さんとご家族の数だけ対処方法があると思っています。そしてこれらの対処は、私一人ではできず、がん看護分野の認定看護師、がん相談担当看護師に加えて、緩和ケアチームというコメディカルチームの力で行われているのを実感します。
当院の緩和ケアチームの人材は、他施設同様に多彩であり、チーム活動を重ねていると、それぞれに各領域のプロの風格を感じます。また他の医療チームにおいても、自由に意見を言い、タイムリーに情報共有できる雰囲気が今の職場にはあると思っています。それはチーム内の人材のみならず、横断的な活動を支持してくれる現場の体制のおかげでもあります。多くの人に支えられている実感を大切に日々の業務に従事したいと思います。
出典:2018年4月発行「広報誌クリストファーVol.8」
静岡救命サポート協会・静岡県立こころの医療センター
増田功雄 様
聖隷浜松衛生短期大学
第一衛生看護学科
1982年度卒業
「救命のこころ」を広げる活動(PUSHプロジェクト)を開始!
心臓突然死は、年間7万人(200人/日)で交通事故死の22倍になります。バイスタンダ―CPRが最も大切であることを伝え、救命率の高い地域づくりをしたいと思い、「静岡救命サポート協会」(2018年8月)を設立しました。
聖隷短大卒業後は、浜松の病院に8年勤務し、1991年に静岡市の県立こころの医療センターに入職しましたが、気がつけば定年退職まで2年を切りました。看護の現場を離れても、「命の大切さ」を伝え続けることができないかと思い、55才から取り組んでいる活動が、「PUSHプロジェクト」です。
56才でインストラクターを取得し、地元のイベントで胸骨圧迫の体験ブースを出したり、生涯学習センターで夏休みの自由研究の題材にしたり、地域の子どもを対象にして活動をしながら、院内の学習会でも繰り返し開催しました。学習会では、わかりやすいと評判がよく、職場から介護施設を紹介していただくことができました。その介護施設の新人研修会(4月)が静岡新聞に掲載され、記事を見た小学校やプロスポーツチームから少しずつ声が掛かるようになったところです。(このコラムも新聞記事がご縁です)
妻も卒業生で一緒に活動していますが、コラムを読んだ卒業生とも一緒に活動を広げられたら幸いです。※詳しくは「しずさぽ」で検索を!
★静岡県のCPR実施率は54.0%(全国56.2%)
★救命講習受講数:人口10万人あたり88人(全国110人)
心臓突然死は、年間7万人(200人/日)で交通事故死の22倍になります。バイスタンダ―CPRが最も大切であることを伝え、救命率の高い地域づくりをしたいと思い、「静岡救命サポート協会」(2018年8月)を設立しました。
聖隷短大卒業後は、浜松の病院に8年勤務し、1991年に静岡市の県立こころの医療センターに入職しましたが、気がつけば定年退職まで2年を切りました。看護の現場を離れても、「命の大切さ」を伝え続けることができないかと思い、55才から取り組んでいる活動が、「PUSHプロジェクト」です。
56才でインストラクターを取得し、地元のイベントで胸骨圧迫の体験ブースを出したり、生涯学習センターで夏休みの自由研究の題材にしたり、地域の子どもを対象にして活動をしながら、院内の学習会でも繰り返し開催しました。学習会では、わかりやすいと評判がよく、職場から介護施設を紹介していただくことができました。その介護施設の新人研修会(4月)が静岡新聞に掲載され、記事を見た小学校やプロスポーツチームから少しずつ声が掛かるようになったところです。(このコラムも新聞記事がご縁です)
妻も卒業生で一緒に活動していますが、コラムを読んだ卒業生とも一緒に活動を広げられたら幸いです。※詳しくは「しずさぽ」で検索を!
★静岡県のCPR実施率は54.0%(全国56.2%)
★救命講習受講数:人口10万人あたり88人(全国110人)
~PUSHプロジェクト~
2008年大阪ライフサポート協会が、胸骨圧迫とAEDで救命率の向上を目指して、「PUSHプロジェクト」を立ち上げました。現在は、大阪・東京・群馬・愛知・沖縄・信州・茨城・新潟と全国にPUSHの輪が広がっています。
出典:2020年9月発行「聖隷クリストファー大学同窓会 会報Vol.24」
藤枝市立総合病院 緩和ケアセンター
がん看護専門看護師
佐々木 久美 様
聖隷クリストファー大学大学院看護学研究科
看護学専攻博士前期課程療養支援看護学分野
がん看護学領域高度実践看護コース修了
より専門的な知識・技術を身につけ、患者さんに関わりたいと考え、大学院に進学しました
私は、患者さんの抱える様々なつらさの軽減・緩和に専心すること、「その人らしさ」を尊重し寄り添うことを大切に考えています。
大学院看護学研究科への進学のきっかけは、10年前に日本看護協会のホスピスケア認定看護師(現 緩和ケア認定看護師)資格を取得したことに遡ります。水準の高い看護実践と看護スタッフに対する指導・相談活動を目標に取り組んでいくなか、多職種との協働も強く求められる臨床現場で自身の力不足を痛感しました。学びたいという意欲が膨らみ、高度実践看護コースへの進学を志望しました。
大学院での2年間は、職場の休職制度を利用し集中して学修することができました。例えば、プレゼンテーションの準備・発表・ディスカッションでは、根拠を示す重要性や、系統立てて思考し発問することの難しさを繰り返し学ぶことができました。
高実践看護実習では、自分自身の弱み(課題)と向き合うことが苦しい場面もありましたが、指導者の方や先生方、先輩や同期生の支援のもと、乗り越えることができました。
また、課題研究を論文にまとめ上げる過程では、先生方の指導のもと、1つの臨床疑問を適切な手順を踏んで洗練した形にしていく貴重な学びができました。無我夢中で駆け抜けた学生生活での支えは、周囲からの叱咤激励やポジティブフィードバック、そして、僅かながら実感できる自身の成長に対する喜びでした。
現在は職場に復帰し、消化器内科外来勤務を経て、緩和ケアセンターの専従看護師として働いています。センターのスタッフは、がん看護分野の専門看護師や認定看護師、がん相談担当看護師、緩和ケア医や各コメディカルで、患者さんの様々なつらさの軽減と緩和について日々ディスカッションをしています。また、他の医療チームスタッフから相談を受けて、患者さんやご家族に直接介入したり、相談スタッフの成長に繫がるよう意識して関わったりしています。その中で、自分の思考を医療スタッフに理解してもらえるよう発話することや、相手の話をしっかり聞いてディスカッションを深めることができるようになってきていると感じています。
今後も臨床現場で研鑽を積むと共に、聖隷CNS事例検討会へ参加し、実践能力のブラッシュアップに励みたいと考えています。
私は、患者さんの抱える様々なつらさの軽減・緩和に専心すること、「その人らしさ」を尊重し寄り添うことを大切に考えています。
大学院看護学研究科への進学のきっかけは、10年前に日本看護協会のホスピスケア認定看護師(現 緩和ケア認定看護師)資格を取得したことに遡ります。水準の高い看護実践と看護スタッフに対する指導・相談活動を目標に取り組んでいくなか、多職種との協働も強く求められる臨床現場で自身の力不足を痛感しました。学びたいという意欲が膨らみ、高度実践看護コースへの進学を志望しました。
大学院での2年間は、職場の休職制度を利用し集中して学修することができました。例えば、プレゼンテーションの準備・発表・ディスカッションでは、根拠を示す重要性や、系統立てて思考し発問することの難しさを繰り返し学ぶことができました。
高実践看護実習では、自分自身の弱み(課題)と向き合うことが苦しい場面もありましたが、指導者の方や先生方、先輩や同期生の支援のもと、乗り越えることができました。
また、課題研究を論文にまとめ上げる過程では、先生方の指導のもと、1つの臨床疑問を適切な手順を踏んで洗練した形にしていく貴重な学びができました。無我夢中で駆け抜けた学生生活での支えは、周囲からの叱咤激励やポジティブフィードバック、そして、僅かながら実感できる自身の成長に対する喜びでした。
現在は職場に復帰し、消化器内科外来勤務を経て、緩和ケアセンターの専従看護師として働いています。センターのスタッフは、がん看護分野の専門看護師や認定看護師、がん相談担当看護師、緩和ケア医や各コメディカルで、患者さんの様々なつらさの軽減と緩和について日々ディスカッションをしています。また、他の医療チームスタッフから相談を受けて、患者さんやご家族に直接介入したり、相談スタッフの成長に繫がるよう意識して関わったりしています。その中で、自分の思考を医療スタッフに理解してもらえるよう発話することや、相手の話をしっかり聞いてディスカッションを深めることができるようになってきていると感じています。
今後も臨床現場で研鑽を積むと共に、聖隷CNS事例検討会へ参加し、実践能力のブラッシュアップに励みたいと考えています。
出典:2022年4月発行「広報誌クリストファーVol.13」