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学部・大学院・専門学校

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カリキュラム・学びの紹介


看護師は、治療を受けながら生活する患者さんの援助を行うのが主な仕事です。
医療チームの一員として、専門的な知識、技術に基づいて患者さんの生活支援や診療の補助をします。また、多職種との連携のもと、患者さんの身体と心の両面をサポートし、患者さんにとってより良い療養環境をつくります。臨床経験を積みながら、認定看護師、専門看護師などのスペシャリストをめざせます。

カリキュラム

ここでは2024年度の内容を示しています。
※画像をクリックすると拡大します。

学びの紹介

8つの専門領域と授業ピックアップ
看護専門職として必要な知識・技術・態度を8つの専門領域で学びます。

基礎看護学

看護に必要なはじめの一歩、
心構えから学びます


患者さんへの安全な医療提供のため、診療の補助に伴う技術を中心に学びます。患者さんに対し、侵襲的な手技を伴う医療技術には、より安全が求められます。正しい物品を適切に扱えて、初めて患者さんへの技術が提供できます。簡単そうに見える技術でも、確実に実施するためには、根拠を考えながら手技を身につけていきます。手技を身につけることも重要ですが、それ以上に医療行為の必要性や安全に実施する方法を学びます。

成人看護学(急性期・慢性)

青年期から向老期までの幅広い年代、
さまざまな健康レベルにある人々を支えます


成人看護学では、青年期から向老期にあたる成人期の人々を対象とした看護を学びます。2年次では「成人看護学概論」において、成人の見つめ方、特徴的な疾患と治療法、看護に必要な概念や理論について学びます。3年次では「急性期・慢性援助論」と「急性期・慢性看護援助論演習」において、事例を活用した看護方法論の学修や、看護過程の展開・技術演習などを行い、臨床での実習に向けた準備をしていきます。

老年看護学

人生の豊かな実りを
サポートします


老年看護学では、実習前に老人体験スーツを身に着け、腰が曲がる、杖の使用、周囲の見えにくさ、音の聞こえにくさなどの疑似体験を通して、食事や入浴など日常生活への影響を学びます。実習は特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、有料老人ホームなどで行い、生活機能からみた目標志向型思考の看護過程展開を学びます。また、認知症高齢者を受け持つことが多く、認知症についての理解も深められ、老年看護への興味、関心が広がります。

母性看護学

新しい命に出会う母親と家族に
寄り添い、支えます


妊娠・分娩・育児(産褥)期の母親と赤ちゃん(胎児および新生児)の看護と家族への支援について学びます。また、沐浴技術は実際の赤ちゃんをお風呂に入れる経験をした上級生から教わります。NICU(新生児集中治療室)看護の演習では、1,000g未満の赤ちゃんのシミュレーション人形を用い、実際の看護場面に近い状況で、母子へのかかわりについて考え、臨地実習に向けて準備をします。

小児看護学

子どもたちの健康と健やかな育ちを
見守ります


子どもの成長・発達段階と健康レベルを踏まえ、多様な子どもと家族への看護の方法を学びます。講義で知識を得るとともに、小児看護に必要な技術を身につける演習も行います。臨地実習に向けて小児モデル人形やバイタルサインシミュレータ看護実習モデル人形を活用し、小児看護技術の基本を学びます。演習を通し、子どもと家族へのより適切な援助や養護の重要性を学修していきます。

精神看護学

相手が体験していることに
正当な関心を払います


看護師は、病を抱えて生きる人が主観的に体験していることに関心を払いながら、弱い部分を見逃さず支え、強い部分を強化することが大切です。学生は臨地実習において、過去・現在・未来を踏まえた対象者の人物像と、主観的体験で彩られた物語の一部に寄り添います。学内では、実習での対人関係場面を再構成しながら治療的関係をつくるためのコミュニケーション技術の要点を学び、共有します。

在宅看護学

人生の最期まで、住み慣れた場で
その人らしく生きることを支える看護を学びます


訪問看護師と同行訪問を行い、在宅で生活している療養者・家族を理解し、生活の場での看護援助の実際を学びます。ケアマネージャーとも同行訪問を行い、地域における関連機関との連携についても学びます。学内実習日には、ロールプレイを通して、同行訪問の学びを深めます。統合実習では、在宅がん末期の療養者や難病療養者への看護実践、そして退院される患者さんへの退院支援の実際を通して、地域医療について総合的に学びます。

公衆衛生看護学(保健師課程)

地域の健康課題を解決し
人々の健康増進を支えます


公衆衛生看護の理念、対象、活動方法にかかわる知識や技術を統合して実践の場に適応し、活動の一部を体験することを通して、公衆衛生看護活動を実践する上での基盤となる能力形成を行います。県や政令市の保健所、市町保健センターでの4週間の実習にて援助技術を用いて個人・家族への支援を行い、さらに地区・地域の健康課題の明確化を図り解決のための事業化やシステム化の方法を学び、実践能力の向上をめざします。

聖隷ゆかりの施設で建学の精神を育む聖隷看護基盤実習

2022年度から新たなカリキュラムとして聖隷看護基盤実習が新設されました。この実習は聖隷福祉事業団の施設をはじめ、キリスト教精神に基づく人々のための事業を実践し、聖隷の理念や聖隷の歴史に関連のある17の施設で実施されます。
これらの聖隷ゆかりの施設では、「ともに生きる」ことや、「対人援助の営みを根底で支えているもの」について、そこに生きる方や支援する方と出会い、看護を学ぶ上で基盤となる対人援助職としてのあり方を学びます。
聖隷看護基盤実習は、1年次に開講され、同時に看護専門職としてのあり方や、自身の生き方について考え学ぶ講義科目「聖隷の理念と歴史」も開講されます。さらに、毎週開かれる大学礼拝に参加し、祈りや讃美を捧げるとともに、聖隷ゆかりの施設の代表者からキリスト教精神に基づく講話をうかがいます。
看護専門職者としての高い倫理観や価値観が、学び舎である聖隷クリストファー大学の講義や礼拝、聖隷ゆかりの施設における体験を基に育まれていきます。


シミュレーション教育

リアルな看護場面のなかで何回も繰り返して、
看護の“思考と実践”のトレーニングができる
「シミュレーション演習」

シミュレーション演習では、注射や血圧測定といった手技のトレーニングの他に、健康問題を抱える人の身体・こころ・生活への理解と具体的な支援について学生が自分で考えられる力を養うためのトレーニングも行います。例えば、心臓や呼吸、お腹の音などの生体反応が再現できる
高機能シミュレーターや、患者さんの役割を演じる模擬患者を用いて多様な年代や状況にある人との対人関係スキルを培う訓練や、その人の状況を的確に判断し、その人に必要なケアを考え、安全に実施できるようにトレーニングします。そして、毎回の演習の振り返りを行うことで看護実践に必要な判断力と実践力を高めていきます。

早産児に適切なケアや
蘇生法を施す訓練に役立つ
「早産児シミュレータ」

本学の実習施設には、周産期(出産前後)にかかわる高度な医療を対象とした総合周産期母子医療センターがあります。そのため、NICU※に関する授業や実習の事前・事後学修を通して、卒後教育に生かせる統一した看護実践力を獲得し、臨床場面においても高度な看護実践が行えるよう、早産児シミュレータを導入しています。シミュレータでは、心音、呼吸音が再現され、異常呼吸・心音が聞き分けられるため、学生が臨床現場に行く前にさまざまな経験を積むことができ、高いリアリティを体験した上で看護実践力を身につけられます。
※Neonatal Intensive Care Unit:新生児集中治療室

実習

聖隷の看護を学ぶ恵まれた環境での実習

70年にわたる看護教育の歴史のなかで培われた、地域の医療機関との信頼関係や9,000名を超える卒業生とのつながりにより、実習施設と良質な関係が構築されています。実習先は全国有数の高い機能を備えた聖隷三方原病院や聖隷浜松病院を中心とした大学周辺にある聖隷グループの医療・福祉施設をはじめ、浜松市内の病院や介護老人保健施設、訪問看護ステーション、こども園など多岐にわたります。学生の指導には、本学を熟知する卒業生も多数携わっており、実習を通じて「聖隷の看護」を学びます。