クリストファー Vol.12
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聖隷学園浜松衛生短期大学第一衛生看護学科卒業 外来では、在宅訪問にもチャレンジしました。今から30年近くも前のことです。その経験からGCU、病棟、外来とのチームで、呼吸器装着児の初の在宅復帰に係るなどしました。その後、臨床研究管理センターで治験に携わります。新薬開発の臨床試験時に弱者となりうる患者が安心安全に治験参加できるよう法改正がなされ、看護師介入に期待がされました。今では、薬剤師はもとより多職種協働で質向上が図られています。これらの経験を活かし、もとの看護の現場で寄り添う看護がしたいと考えるようになりました。 そんな時、現職場の「公立森町病院」で看護師を探しているという連絡を受け、平成17年、縁あって入職することになりました。病棟師長4年、管理師長2年を経た後、看護部長、翌年に副院長を拝命することになりました。 森町は地域医療に根差した医療を展開しています。聖隷時代に培った、患者にとって必要であればなんだってやる!という躊躇なき選択と実践を今も引き継いで行っているつもりです。しかし時に不安になることもあります。そんな時こそ「大切なのは、どれだけたくさんのことをしたかではなく、どれだけ心をこめたかです」という原点に立ち返り、今の私を支えています。 私は、現聖隷クリストファー大学の前身である聖隷学園浜松衛生短期大学第一看護学科の卒業生です。学生時代の最大の思い出はマザーテレサの講演会です。恥ずかしながらその時の講演内容はほとんど記憶にありませんが、神々しかった光景だけは忘れられません。 現在、私が看護師として心の拠り所として大切にしている言葉は、「大切なのは、どれだけたくさんのことをしたかではなく、どれだけ心をこめたかです」というマザーテレサの言葉です。純粋だった心が時にはあたたかさよりも冷たさを自覚するときがあり、自分を見失わないよう立ち戻る言葉が、この言葉です。隣人愛を理念とした聖隷の方針とともに原点に立ち返ることができます。この学校の卒業生であったことを誇りに感じる瞬間です。 卒業後、私は聖隷浜松病院に就職し、外科病棟へ配属となります。この時代に「インフォームドコンセント」という言葉が医療界に広がりました。告知の在り方も大きく変化した時代でした。看護はいつの時代も普遍とはいうものの、看護とは何かを突き付けられた時代だったかもしれません。その後画像診断科、外来、臨床研究管理センターを経験することになります。公立森町病院副院長 兼 看護部長津島 準子様08すべてがチャレンジ、そして原点に立ち返ること、それが私の看護師としての根幹活躍する卒業生・修了生

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