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夏休みに読みたい本フェア「第1弾」のお知らせ


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皆さまは「富士山」と「キリスト教」がどこで交わるかを考えてみたことがありますか。実はこの2つはそれぞれ、日本と西洋の異なる自然観を語る時に登場するものです。

 西洋は敬虔なキリスト教徒が多く、その気持ちは自然にも向けられ、それらを"征服"しようとします。対する日本は、自然を崇高なものとして畏敬し、"共生"しようとします。万葉の頃から日本人にそういった深い内面の自覚を伝えることに貢献した存在こそが、まさしく、自然の代表である富士山です。

 アルプスはずっと怖れの対象で、"美しい"と表現されるようになったのは最近です。一方で富士山は、最初の外国人登山者(英国人)によって"美しい"と表現され、英国では登山を"征服"と言いますが、そこに"征服"の気持ちはありませんでした。「ただただ美しい山があった」のです。富士山は畏れられる存在ではなく、平和の象徴。江戸時代の人たちは富士山を手がかりに季節や天気、時刻、東西南北を把握していました。富士山がいつも見守ってくれていたから、安心して生活ができました。

【 #富士山を語る(静岡新聞社)】は、富士山が古今東西、祖先から現代の私たちに至るまで、われわれ日本人に何を与えてきてくれたのかを教えてくれます。

 私自身は幼少期を長く英国で過ごしましたが、そういった背景を持たなくとも、日常の中で自然を軽んじ、人間こそが万物の霊長であるという考えに疑いを持たない人は多いのではないでしょうか。静岡県は健康寿命において全国トップクラスに位置しています。【 #健康長寿県しずおかの秘密をひもとく(ことのは社)】は、温暖な気候、お茶文化、実は自然こそが私たちの健康を支えてくれていることに気づかせてくれます。

さて、この大学のある浜松市は今年、餃子の消費量ランキングで王座を奪還しました。浜松市を全国1位にしている餃子の履歴書が特別に読めるのが【 #国民食の履歴書 (青弓社)】です。昔は"かうずら"と読まれていたとか、秘密が満載です。発祥の地である中国の人は日本人の餃子の食べ方を見ると驚くそうですね。『なんでご飯(主食)と一緒に食べられるの!?』と。同じ餃子なのになぜこんな違いが生まれるのか、、、その答えはこの本でお確かめください。

ほかにもさまざまな本が私たちの心に故郷愛を育んでくれます。その故郷愛は、楽しいとき、苦しいとき、悲しいとき、心の中から飛び出して、私たちに寄り添ってくれるはずです。

ここまで長くなりましたが、夏休みに読みたい本フェアシリーズはこのあと第2弾[読書で世界一周]、第3弾[夏だからこそ読みたい本屋大賞厳選本!]へと続きます。現在メンバーがグループに分かれて頑張って準備をしているので、そちらも併せて楽しみにしていてください。

では、最後になりますが、これからも図書館学生スタッフをよろしくお願いいたします。これから暑い日が続きますが、水分補給と読書を忘れないようお過ごしください。

図書館学生スタッフ